芭蕉の句碑


今日はかり人も年よれ初しくれ

静岡市葵区井宮町に瑞龍寺(HP)という寺がある。


永禄3年(1560年)、開創。

曹洞宗の寺である。

山門を入ると左手に芭蕉翁の「しくれ塚」があった。


時雨塚(しぐれ塚)

芭蕉翁の「今日はかり人も年よれ初しくれ」の句

「芭蕉桃青居土 元禄七年十月十二日」と、もとは彫ってあったという。

碑は昔、市内安東の長安寺に在ったが廃寺となったので、明治12年頃、材木町の大村青渓がこの寺に移した。

 摩滅していて見えないが、中央正面に「しくれ塚」、右に「芭蕉桃青居土」、左に「元禄七年十月十二日」と芭蕉の命日が刻まれ、芭蕉の句はどこにも記されていなかったそうだ。句碑というより供養塔である。

『諸国翁墳記』に「時雨塚 駿府安楽寺村アリ 亞井・驢雪建」とある。

「安楽寺村」という村は無かったそうだ。「亞井・驢雪」は不明。

泰雲山瑞龍寺


本堂裏の墓地に旭姫の墓がある。

旭姫は秀吉の異父妹。

 天正14年(1586年)、秀吉は旭姫を夫の佐治日向守と離別させ、家康に嫁がせた。

 天正18年(1590年)、旭姫は摂州有馬で病気のために亡くなる。48歳であった。

家康は瑞龍寺に旭姫の墓を建てる。

法名は「瑞龍寺殿光室総旭大禅定尼」。

瑞龍寺の寺号は旭姫の法名による。

芭蕉の句碑に戻る