芭蕉の句碑


松風の落葉か水の音涼し

都留市中央に東漸寺という寺がある。


大法山東漸寺


日蓮宗の寺である。

東漸寺に「師弟親愛の碑」があった。


松風の落葉か水の音涼し
   芭蕉

人は寝て心ぞ夜を秋の昏
   麋塒

芭蕉の句の出典は『蕉翁句集』

貞享〜元禄年間の句。

『蕉翁句集』は「貞享元子ノとし」とする。

天和3年(1683年)冬、芭蕉は谷村から芭蕉庵に帰る。

麋塒の句の出典は『虚栗』(其角編)。

碑の裏に麋塒の説明が書いてあった。

 麋塒は芭蕉初期の門人で、天和2年12月の江戸大火により深川芭蕉庵を焼失した芭蕉を谷村の自宅に引き取り、5ヶ月間世話をした。谷村城主秋元喬朝の国家老高山傳右衛門繁文です。師弟の親愛は芭蕉の晩年までつづき、芭蕉は3度目の谷村訪問を果せぬまゝ元禄7年大坂で没しました。

其の人已に没すと雖も千歳に余情あり

陶潜「詠荊軻」より

昭和61年7月吉祥日

東漸寺に麋塒の父と祖父の墓がある。

享保3年(1718年)2月7日、麋塒は70歳で没。

埼玉県川越市の本應寺に麋塒の墓がある。

円通院へ。

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