芭蕉の句碑


青柳の泥にしたるる汐干哉

函館市文学館から市電で函館どっく駅へ。

船見町に称名寺という寺がある。


護念山称名寺


浄土宗の寺である。

称名寺奥庭


称名寺奥庭に芭蕉の句碑があった。


青柳の泥にしたるる汐干哉

碑 陰

安永二年春三月□日 村山□□□建之

上部が一部欠落しているようだ。

出典は『炭俵』

元禄7年(1694年)3月、芭蕉51歳の時に詠まれた句。

   上巳

青柳の泥にしだるゝ塩干かな
   芭蕉

「上巳」は陰暦3月3日、桃の節句のこと。

『泊船集』俳諧一葉集』には「重三」とある。

安永2年(1773年)3月3日、芭蕉八十回忌に村山利兵衛が建立。

北海道では松前神社の句碑に次いで古いものである。

 村山利兵衛は、松前の場所請負人である村山家の女婿で、五代目を継いだ人という。越前敦賀から入婿し、病気のため敦賀に帰ったといわれる。

斧柄社四世北崕は称名寺住職。

 称名寺に北崕のものといわれている「涼しさや月とものいふ町はづれ」の句碑があるそうだが、見なかった。

後日、写真を撮りに行った。


北崕の句

よそへ出て我門へ見ん初霞


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