芭蕉の句碑


寺に寝てまこと顔なる月見かな

熊谷市下増田に観音寺という寺がある。


大悲山慈眼院観音寺


真言宗智山派の寺である。

本堂左手の築山に芭蕉の句碑があった。


寺に寝てまこと顔なる月見かな

出典は『鹿島紀行』

築山の石板に由来が書かれていた。

 この句は芭蕉が鹿島詣での折根本寺に於ける作句の一つで、桃青の名で詠んでいる。

 この句碑を建てた年代は明らかではないが、この地に芭蕉を慕う蕉門の人々があり之を建てたことがうかがえる。

 その後、幾星霜風雪にさらされ泥砂にまみれたるにまかせたので、その損傷を惜み、ここに築山を設けてこれを移して、その由来を記して貴重なる郷土の文化遺産としてその保存を計る。

 昭和四十五年秋彼岸

観音寺住職 吉田隆如

貞亨4年(1687年)8月15日、芭蕉は根本寺佛頂和尚を訪れた。

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