芭蕉の句碑
麥めしにやつるゝ戀や里の猫
前橋市三河町に正幸寺という寺がある。
正幸寺
浄土宗の寺である。
正幸寺本堂左の隅に芭蕉の句碑があった。
麥めしにやつるゝ戀や里の猫
出典は『泊船集書入』。
元禄4年(1691年)、芭蕉48歳の句。
『猿蓑』に「麦めしにやつるゝ恋か猫の妻」、『泊船集』には「麥飯にやつるゝ戀か猫のつま」とある。
安永9年(1780年)建立の句碑らしい。
『諸国翁墳記』に「里 塚 上野前橋正幸寺ニアリ 喝祖坊素輪建立」とある。
麦林舎乙由の句碑もあった。
祖父祖母の孫にもあまき十夜哉
十夜は浄土宗の寺で陰暦10月6日から15日までの10昼夜念仏を唱える法要。
麦林舎は中川乙由の別号。伊勢の人。芭蕉晩年の門人。
安永8年(1779年)冬、喝祖坊素輪建立。
喝祖坊素輪の句碑もあった。
三日月や広いそらにも曲て置
安永8年(1779年)11月、門人建立。
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