『葛の松原』、『蕉翁句集』、『陸奥鵆』、『泊船集』、『俳諧一葉集』などに収録されている。 |
ほととぎす鳴くや五月のあやめぐさあやめも知らぬ恋もするかな
『古今和歌集』(詠み人知らず)
|
ほとゝぎすなくや五尺のあやめぐさ 此句は「ほとゝぎすなくや五月のあやめぐさ」といふ哥の詞を取ての句なるべし。
『三冊子』(土芳著)
|
ほとゝきす鳴や五尺のあやめ艸 「郭公鳴や五月のあやめ草あやめもわかぬ恋をする哉」此詠によれる歟。あやめ草ハ此鳥の鳴渡る比の掛合にして、五尺の二字ハ五月の響もおかしけれハなり。余情ハ雨後のあかつきと見るへし。道因法師の歌は五尺のかつらに水を掛たらんやうに詠へしといへる事あり |
佐野市指定史跡 宝暦6年(1756年)に蕉門派の俳人たちによって建てられた芭蕉の句碑で「ほとときす鳴くや五尺のあやめ草」と刻まれている。碑は最初相生町金成院のあやめ池のほとりに建っていたものである。その後、佐野館(若松町)雨宮正秋宅の庭先に移され、さらに現在地に移された。 高さ1.1mの自然石に刻まれたもので、おそらく芭蕉句碑としては最古のものであろう。
佐野市教育委員会
|
栃木県で「最古のもの」は那須町の高久家裏山にある「芭蕉庵桃青君碑」であろう。 |