渋川市上白井南谷の蔵王堂(じょうどん)の脇道に「良夜塚」があるというので、探してみた。 |
市指定史跡 |
この良夜塚は、旧沼田街道西通り上白井南谷蔵王堂(じょうどん)の脇道に位置している。 高さ80センチ、幅56センチの爪型をした芭蕉句碑本体が、台石の上に据えられている。 「雲を里を里人乎休むる月見可那 芭蕉翁」と刻まれている。 建立者は、藍沢無満の書で生方可交が、安政3年(1856年)ごろ建立したものである。 雲が動いている間から時折顔を出す今夜の月は、人を立ち止まらせてしまうような美しい月だなあという意味か。 また、傍ら右側に無満の句碑「去来(いざさ)ら婆(ば)我が友耳(に)せむ眠る山」が弟子たちによって建てられている。赤城の山に出てくる月を三碑あるここ良夜塚≠ナ眺めた昔が偲ばれる。
渋川市教育委員会 |
本多夏彦『上毛芭蕉塚』には「八十五老樵無満書とあるから、安政六年ごろの建立であろう。」とある。 |