芭蕉の句碑


こからしに岩吹き尖る杉間哉

いすみ市岬町鴨根に清水寺がある。


音羽山清水寺


本堂の手前左手に芭蕉の句碑があった。


こからしに岩吹き尖る杉間哉

出典は『笈日記』

 この句碑は文政9年(1826年)10月15日芭蕉翁百三十三回の遠忌を記念して、夷隅郡行川村(現夷隅町)の俳人里丸翁が発起人となって建立したものである。碑面には「木枯に岩吹き尖る杉間哉」と刻してある。これは芭蕉翁が三州(愛知県)鳳来寺で詠める作で、広く俳人間に知られた名句である。碑の裏面には(里丸翁の別号)里丸社中建立とあり、3段にわたり27人の俳人の名が刻まれてある。この建碑を記念して句集が刊行されている。有名な『杉間集』である。

 石碑総高120センチ、幅55センチ。

夷隅郡教育委員会

2005年12月5日、夷隅町は大原町、岬町と合併し、いすみ市となった。

「(里丸翁の別号)里丸社中」の意味が分からない。

『杉間集』は有名ではないと思う。

『杉間集』の木版刷和綴本及び里丸自筆原稿は「いすみ市指定歴史資料」。

 『諸国翁墳記』に「瘧ヤ塚 上総国夷隅郡清水寺堺内 第一園里丸社中建立」とある。

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