芭蕉の句碑


蝶の飛者可利野中能日蔭か那

茨城町小幡の旧江戸街道沿いに愛宕神社がある。


参道の奥に芭蕉の句碑があった。


蝶の飛者可利野中能日蔭か那

出典は『笈日記』(支考編)。

貞亨2年(1685年)、『野ざらし紀行』の旅の途中、鳴海付近で詠まれた句。

碑の裏に篆額と碑陰記の痕跡があるが、一字一字潰されている。

文久2年(1862年)8月4日、建立。

建立者名は削りとられている。

碑陰に二人の句が刻まれているが、俳人名も削りとられている。

眼に付てとびしもとらず初螢

名月もまた霞なり筑波山

 この句碑は御神庫の土台石に利用されていたが、昭和45年(1970年)明治百年記念の御神庫改築により発見された。

 愛宕神社の御神体は愛宕権現、即ち本地佛の将軍地臧尊。後に火之迦具土命となり、明治より愛宕神社と名付けた。

愛宕神社の社殿も今はない。

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