芭蕉の句碑


松風能落葉可水能音凉し

 那珂市額田東郷の県道62号常陸那珂港山方線沿いに「千石溜」「新有ヶ池」碑がある。


 「有ヶ池」は「千石溜」ともいい、昭和18年「有ヶ池江下耕地整理組合」を設立、昭和27年「有ヶ池江下土地改良区」と改組し、昭和41年3月完了した。

「千石溜」「新有ヶ池」碑の左手に「芭蕉翁」の碑があった。


「芭蕉翁」の上に芭蕉の句が刻まれている。

松風能落葉可水能音凉し

出典は『蕉翁句集』

貞享〜元禄年間の句。

『蕉翁句集』は「貞享元子ノとし」とする。

 寛政5年(1793年)10月12日、芭蕉の百回忌に無礙庵五峰が建立したと伝えられている。

無礙庵五峰は中島氏。通称佐源太。別号三日坊。

明和7年(1770年)6月1日、諸九尼は額田の五峰を訪れている。

 水無月朔日、額田の三日坊の許に着けるに、過しとし都にてむつびかたらひし人々のことなど問ひきゝてんと、なをざりなくとゞめられければ、我もまた語りなぐさまんととゞまりける。

 三日 あるじの御坊名残お(を)て、道の程二里あまりを送来る。かしこに大きなる川の流たるに甲斐甲斐しく我を背に負ひて、むかひなる岸にのこして、さのとて別ぬ。その日折端といふ所にやどりぬ。


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