芭蕉の句碑


木か久れて茶摘も聞くや杜鵑

 大津から国道422号で伊賀に向かう途中、甲賀市信楽町宮尻の路上に芭蕉の句碑があった。


芭蕉の句碑


木か久れて茶摘も聞くや杜鵑

出典は『炭俵』

元禄7年(1694年)夏、深川の芭蕉庵で詠まれた句とされる。

1998年2月、国道422号の改修工事完成を記念して建立。

信楽川の自然石である。

 茶畑の上をほととぎすが鳴きながら飛び去っていった。茶摘女の姿は茶の木の間に隠れてよく見えないが、茶を摘みながらほととぎすの鳴き声を聞いたであろう。

 時は元禄7年閏5月17日。伊賀上野を発ち、芭蕉の遠縁にあたる宮尻の片木藤兵衛宅に旅する途中、宮尻の茶畑でこの句を詠んだという。翁が去った後、道端の炭小屋の軒に、この句が残されていた。後に句碑にしたと伝えられている。

 (この句は、元禄7年刊の『炭俵』に記載され、芭蕉晩年の作である。)

宮尻は朝宮茶の産地。

伊賀へ。

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