芭蕉の句碑


ものいへは唇寒しあきの風

常総市水海道高野町に高野町公民館がある。


高野町公民館は浄土宗真宗寺の跡地である。

 真宗寺は大正中期まで住職がいたが、その後無住職寺となった。昭和35年、寺院内に公民館を新築、境内跡地を共同墓地とした。

共同墓地の片隅に芭蕉の句碑があった。


ものいへは唇寒しあきの風

出典は史邦編『芭蕉庵小文庫』

座右之銘

   人の短をいふ事なかれ

   己が長をとく事なかれ

ものいへは唇寒しあきの風

 嘉永5年(1852年)9月22日、土信田善左衛門明石の遺志を継いで宮本赤岳らが句碑建立。赤岳筆。

 土信田善左衛門は成田蒼キュウ門の澹善舎分賞に師事。明石と号した。
 ※キュウは虫+おつにょう

弘化2年(1845年)、没。

地にあなの明し芭蕉の雫かな

 赤岳は宮本瑞伯。武州久喜の生まれ。水海道に移り住み、眼科医を開業。分賞に師事した。

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