芭蕉の句碑


けふはかり人もとしよれ初しくれ

にかほ市金浦木の浦山の旧羽州浜街道沿いに石碑群がある。

石碑群の中に芭蕉の句碑があった。


芭蕉翁

碑陰に芭蕉の句が刻まれている。

けふはかり人もとしよれ初しくれ

出典は『韻塞』(李由・許六共編)。

 『旅舘日記』(許六編)には「十月三日旅亭をたゝれける日初しくれふりけれは」と前書きがある。

 元禄5年(1692年)10月3日、赤坂彦根藩邸中屋敷で開かれた五吟歌仙の発句。

表の「芭蕉翁」は江戸碓嶺書。裏の句は長翠書。

文化10年(1813年)8月12日、常世田長翠没。

 明治40年(1907年)8月4日、河東碧梧桐は象潟に向かう途中、金浦で鳥海山を見ている。

金浦の村端れの丘に登って、この多丘の景の上に、嶄然(ざんぜん)とした鳥海を仰ぎながら、一方に果もない海を控えたのに飽かず対して、一幅に纏った大なる画と讃嘆する。


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