落柿舎は昔のあるじの作れるまゝにして、處々頽破ス。中々に作みがゝれたる昔のさまより、今のあはれなるさまこそ心とヾまれ。彫せし梁、畫ル壁も風に破れ、雨にぬれて、奇石怪松も葎の下にかくれたるニ、竹縁の前に柚の木一もと、花芳しければ、 柚の花や昔しのばん料理の間 ほとゝぎす大竹藪をもる月夜
『嵯峨日記』(4月20日)
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『芭蕉庵小文庫』(史邦編)には「もる月ぞ」、『泊船集』(風国編)、『風羅袖日記』には「大竹原を」とある。 |
『諸国翁墳記』に「□□□ 下野足利郡助戸村定年寺境内 金令舎社中立」とある。 |