芭蕉の句碑
海暮れて鴨の声ほのかに白し
下関市長府宮の内町に忌宮神社(HP)がある。
長門国二ノ宮、旧国幣社。
忌宮神社
祭神は仲哀天皇・神功皇后・応神天皇。
延喜式内社である。
文明12年(1480年)9月8日、宗祇は筑紫の旅の途中で忌宮神社を訪れた。
仲哀天皇の皇居は豊浦といふ浦成べし。当社は稚桜宮天皇におはします。神主則対面して神宮の物語す。齡はや六十に及ぶやと見えて、何となく神徳の深さも顕はるゝ心地して、殊勝にぞ覚え侍る。社参は幸明日九日の節なれば、此日は打休みぬ。夕月夜の影お(を)かしき程に、海の上も凪ぎ渡りて心澄めり。取敢へず、
月にみつ夕しほさむし秋の海
『筑紫道記』
宗祇自筆の短冊が忌宮神社に現存する。
社殿右手の石段に芭蕉の句碑があった。
海暮れて鴨の声ほのかに白し
出典は『野ざらし紀行』。
「海邊に日暮して」と前書きがある。
貞亨元年(1684年)12月、熱田で詠まれた句。
「五・五・七」の破調句である。
昭和3年(1928年)10月8日、高浜虚子は忌宮神社に参拝している。
乃木大將舊邸を見る
聞きしよりもあまり小さき柿の家
十月十二日。轉じて和布刈神社、壇の浦、滿珠、干珠等等を遠
望し長府に上る。忌の宮參拜、乃木舊邸を見る。
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