「芭蕉句碑」


一夜寝て寒さくらへむ草の庵

沼田市白沢町尾合に「尾合下」バス停がある。


「尾合下」バス停に「芭蕉」と書かれた句碑があった。


一夜寝て寒さくらへむ草の庵

出典は『芭蕉翁句解参考』(何丸著)。

何某安適のぬし、牛嶋に閑居しけるを」前書きがある。

一般に存疑の句とされる。

『はせをつか』(楓幻亜編)に収録されている。

文久2年(1862年)、鶴淵柳祖總連社中建立。無満書。

無満88歳の時である。

無満は通称籐右衛門。蓼園。

安永3年(1774年)3月4日、上小出村(現前橋市上小出町)に生まれる。

元治元年(1864)10月29日、90歳で没。

柳祖は鶴淵柳糸の俳号。

文化10年(1813年)、白沢村尾合に生まれる。

 利根郡白沢村尾合の鶴淵螢光氏屋敷入口に立つ、六尺に三尺三寸の大句碑。野石の一部を刻字面だけみがいたところに趣きがある。無満八十九歳書で鶴淵柳祖總連社中建立、年代は明記してないが、文久二年ごろと見てよい。無満は前橋在住の宗匠だが、柳祖と特別の交渉があったので、円熟の極に達した年配だけに書は申分ない出来。ただ字配りに多少の難はある。山国にはことに好適の句だが、果して芭蕉句かどうかは判然しない。

『上毛芭蕉塚』(本多夏彦著)

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