芭蕉の句碑


白露をこほさぬ萩のうねりかな

大分市萩原に萩原天満宮がある。


鳥居を潜ると右手に芭蕉の句碑があった。


白露をこほさぬ萩のうねりかな

出典は『翁草』

真蹟自画賛には「白露を」とある。

『蕉翁句集』(土芳編)は「元禄四未とし」とする。

 萩原の天満社境内には

、    白露をこぼさぬ萩のうねりかな

の芭蕉句碑がある、萩原にふさわしい句碑だが、碑面は風雨に荒れて文字もさだかでなく、建碑の年月もわからない。境内庭園の西すみ、池の上のソテツの葉陰に、ただの庭石の点景として、それは余命を保っている。記録によると文久3年に萩原の茶人月花坊探玄が境内に庭園を造ったとき、それを記念して建てたものだという。裏面には「幾人も花に願ひし卯の日哉」と太郎満という人の句が刻んであるのだそうだが、まったくわからなくなっている。

『大分今昔』(渡辺克己)

芭蕉の句碑に戻る