芭蕉の句碑


氣婦計人毛登し与麗者津志くれ

鉾田市当間の当間山月蔵寺大教院跡に地蔵堂がある。


寛仁4年(1020年)7月、大教院創建。

地蔵堂


天正15年(1588年)の創建と伝えられる。

地蔵堂に芭蕉の句碑があった。


氣婦計人毛登し与麗者津志くれ

出典は『韻塞』(李由・許六共編)。

 元禄5年(1692年)10月3日、赤坂彦根藩邸中屋敷で開かれた五吟歌仙の発句。

大教院月蔵寺芭蕉句碑

けふばかり人も年よれ初時雨   芭蕉

(解釈)

 折からの初時雨に、この時期の物さびしい情趣は、老人の心にふさわしい。

 若い人も今日だけは、老人の心になって、この時雨を味わえよ。

 文化文政期の鹿島・行方地方は、水運の発達によって江戸の文化の影響が及んだか、特に俳諧の普及が著しかった。

 この句碑は、鉾田地方の俳人39人によって、文政6年(1823年)10月12日に芭蕉百三十回忌に因んで建てられたもので、この地方の当時の俳諧熱の高まりを今に伝えるものである。

鉾田市教育委員会

 『諸国翁墳記』に「時雨塚 常州鹿島郡當間村大教院堺内 文政六癸未十月十二日 連中建之」とある。

明治元年(1868年)、大教院は神仏分離令で廃寺となった。

明治22年(1889年)、大教院跡地に巴第三小学校開設。

昭和30年(1855年)、巴第三小学校廃校。

現在、当間公民館が建てられている。

芭蕉の句碑に戻る