芭蕉の句碑


名月に麓の霧や田の曇

五城目町字石田六ケ村堰添に常演寺という寺がある。

常演寺の不動尊堂前に芭蕉の句碑があった。


名月に麓の霧や田の曇

出典は『続猿蓑』(沾圃編)。

 元禄7年(1694年)8月15日、伊賀上野「無名庵」で月見の宴を催した時の句。

 無名庵は伊賀の門人達が上野赤坂の芭蕉の生家裏庭に築造したもの。

天明3年(1783年)天月日
当寺十五世等誉代
 五明 松童 菓翠 秀下
秋田県内にある芭蕉の句碑では、
象潟2碑、秋田市2碑に次いで5番
目に古いと言はれる。
住職敬白

 宝暦13年(1763年)9月、芭蕉七十回忌を記念して象潟の蚶満寺に句碑を建立。

 明和7年(1770年)10月12日、秋田市の愛宕神社に句碑を建立。

 安永4年(1775年)10月、芭蕉八十回忌供養に秋田市の宝塔寺句碑を建立。

 『諸国翁墳記』に「月見塚 出羽秋田五十目 名月にふもとの雰や田の曇 小夜庵社中」とある。

寛政年間の建立と思われるが、如何なものであろうか。

弘流院常演寺


浄土宗の寺である。

芭蕉の句碑に戻る