芭蕉の句碑


春なれや名もなき山の朝霞

渋川市北橘町箱田に木曾三柱神社がある。


箱田の獅子舞は渋川市指定重要無形民俗文化財。

 この獅子舞は、幕末から明治にかけて居村の根井行雄の指導により、南橘村(現前橋市)川原の獅子舞を学んで、この地に創始したと伝えられている。

木曾三柱神社


主祭神は今井兼平。

 兼平の父は中原兼遠。木曾義仲の乳母子で、義仲四天王の一人。兄に樋口兼光、姉妹に巴御前がいる。

 元暦元年(1184年)正月、粟津の戦いで討ち死にした義仲の後を追って自害した。享年33。

社殿の左手に芭蕉の句碑があった。


春なれや名もなき山の朝霞

出典は『芭蕉句選』

 貞亨2年(1685年)、二月堂参篭のために伊賀を発って奈良へ向かう途中で詠まれた句。

『野ざらし紀行』には「薄霞」とある。

『はせをつか』(楓幻亜編)に収録されている。

慶応4年(1868年)4月18日、根井行雄建立。

碑陰に「羅明」の句が刻まれている。

冬こたちそらさへはるをまつものを

「羅明」は根井行雄の父行広の俳号。橘陰舎。松井素輪門下である。

安政3年(1856年)7月3日、69歳で没。

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