旅のあれこれ文 学


河野静雲ゆかりの地

福岡市出身の時宗の僧。

 明治20年(1887年)11月6日 、福岡市官内町(現:福岡市博多区中呉服町)一行寺に生まれる。6歳のとき、同市片土居町の時宗称名寺住職河野智眼の養子となる。

 明治38年(1905年)、時宗宗学林を卒業。

 大正3年(1914年)3月、相模藤沢遊行寺へ。4月、時宗宗学林寮監兼教師となる。

   大正三年三月郷里福岡より相模藤沢遊行寺へ。

彼の女今日も来て泣く堂の秋

『閻魔』

 大正9年(1920年)、時宗総本山遊行寺執事、宮城県亘理町の専念寺第三十九代住職に就任。

   五月藤沢遊行寺より磐城亘理町専念寺へ。

親二人に不機嫌の児や凧提げて

『閻魔』

 大正12年(1923年)6月、養父智眼師の急病で帰福、福岡市馬出の称名寺に寄寓。

 大正14年(1925年)、清原枴童は俳誌『木犀』創刊。

 昭和5年(1930年)、『木犀』を継承。

 昭和9年(1934年)、『ホトトギス』の同人となる。

 昭和15年(1940年)11月26日、『閻魔』(高浜虚子序)刊。

 昭和22年(1947年)6月30日、柳川市の日吉神社に河野静雲の句碑を建立。



葭切やむかしながらの總鎮守

 昭和24年(1949年)、大宰府町観世音寺月山に花鳥山佛心寺を創建。

 昭和32年(1957年)3月、北九州市小倉北区の到津遊園に河野静雲の句碑を建立。



発心は悲し勇ましほととぎす

 昭和32年(1957年)9月、やまたろ句会はうきは市吉井町の若宮八幡宮に河野静雲の句碑を建立。



菜の花や恵蘇の瀬なりの遠ひゞき

 昭和36年(1961年)5月、神戸市の真光寺に河野静雲の句碑を建立。



白露や永久に聖の御跡ど

 昭和36年(1961年)5月、中村草田男は河野静雲の案内で太宰府を訪れ、観世音寺戒壇院に至る。

 昭和37年(1962年)7月1日、柳川市の報恩寺に河野静雲の句碑を建立。



のうぜんのしんと咲き垂れ安居寺

 昭和38年(1963年)4月29日、福岡市の称名寺に河野静雲の句碑を建立。



己が打ってきく喚鐘や松の花

 昭和38年(1963年)、河野静雲は玖珠町の童話祭俳句大会に招かれる。

 昭和38年(1963年)5月26日、福岡市の筥崎宮に河野静雲の句碑を建立。



鯖雲や大神風のこと語る

 昭和38年(1963年)、東北に旅し亘理に立ち寄る。

 昭和39年(1964年)11月20日、宮城県亘理町の専念寺に河野静雲の句碑を建立。



さずかりし露の身うきもよろこびも

 昭和42年(1967年)3月12日、太宰府天満宮に河野静雲の句碑を建立。



魁けて雪の飛梅初明り

 昭和42年(1967年)4月30日、飯塚ホトトギス会は曩祖八幡宮に河野静雲の句碑を建立。



管鮑や花の盃とり交はし

 昭和44年(1969年)4月27日、神奈川県藤沢市の遊行寺に河野静雲の句碑を建立。



生きて居て相遇(あいあ)ふ僧や一遍忌

 昭和44年(1969年)10月、北九州玉藻会は欣浄寺に河野静雲の句碑を建立。



おいはれの兜観音蝉すゞし

 昭和45年(1970年)12月13日、西日本婦人文化サークル俳句部一同で観世音寺に河野静雲の句碑を建立。



秋訪へば秋のこゝろに観世音

 昭和46年(1971年)5月、東京都台東区の日輪寺に河野静雲の句碑を建立。



あとやさき百寿も露のいのち哉

昭和49年(1974年)1月24日、86才で寂。

   一月二十六日 河野静雲師死去を弔ふ 二日市玉泉館
   泊り

飛梅は二た木なりけり一と木咲く

春近き飛び梅の咲きそめしこと

   静雲師を悼む

探梅の心よみ路を辿らるゝ


飛び翔ちてせきれいと知る迄のこと
          九州室見川畔「とり市」にて
          河野静雲翁の葬儀に参列した折
白魚の旬に早しと簗を守る

活白魚とて口中をまだ動く


 昭和53年(1967年)1月24日、西日本婦人文化サークル句集刊行記念で佛心寺に河野静雲の句碑を建立。

佛心寺に静雲の句碑がある。



あかつきの清気真白の醉芙蓉

 昭和53年(1967年)1月24日、「冬野」四百号記念で佛心寺に河野静雲「病中吟」三句の句碑を建立。



スースーとめぐみの味や林檎汁
尚生きるよろこび胸に林檎汁
寒に堪え老妻(ばば)が手摺の林檎汁

 昭和54年(1979年)1月24日、佛心寺に静雲筆塚を建立。



 昭和60年(1985年)10月20日、小原菁々子外遺弟一同で出羽三山神社に河野静雲の句碑を建立。



伊勢の神威羽黒の霊威杉の露

北九州市の貴船神社に静雲の句碑がある。



竹爆く音吉左右飾焚く

北九州市の年長者の里に静雲の句碑がある。



恵まれし命いたはり日向ぼこ

飯塚市の故金本冬雲宅に静雲の句碑がある。



蕾まだ何の色とも花菖蒲

久留米市の観音寺に静雲の句碑がある。



秋訪へば秋のこゝろに観世音

久留米市の善導寺に静雲の句碑がある。



楠若葉聖開山は筑紫人

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