大町桂月ゆかりの地


桂月の短歌・俳句

短 歌

      龍飛より青森への舟中

烟草なく辨當もなく酒もなく

   浪もなけれど面白くもなし

立田姫錦をさらす大瀧に

   みだれてかゝる瀧の白糸

大町の桂の井戸の底を清み

   さやかにやどる秋の夜の月

      大正十三年十月落合先生の墓に詣でて

夕暮の露と共にもおつるかな

   大人の御墓の秋萩の花

   別所温泉余吾将軍暮

戸隠の鬼退治よりかへりきて別所の出湯の酒やくみけん

   筑 波 山

足もとに關八州をみおろして仰ぐ御空に白き月哉

   筑波山上にて

關東の大平原のそのはてを見せてそびゆる富士の山哉

   大正十三年冬蔦温泉にこもりてよめる

雪とくるまではこもらん山の上餌とる役は熊にまかせて



俳 句

   松 神

山の中三十三湖もみぢ哉

鶯や脚下積雪雲の海

   鹿澤温泉

山の湯や實を結びたる光蘚



住まば日本遊ばゝ十和田

   歩きや奥入瀬三里半

山はふじ山湖水は十和田

   ひろい世界に一つづゝ

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