今年の旅日記

尾張冨士大宮浅間神社〜俳聖苑〜
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犬山市冨士山に尾張冨士大宮浅間神社がある。


御祭神は木花開耶姫命・天照大神。

句碑の道を上っていくと、俳聖苑があった。

宗鑑から一茶まで28基の近世の句碑と子規の句碑がある。

宗鑑の句碑


元朝の見るものにせん富士の山

守武の句碑


元旦や神代のことも思はるる

貞徳の句碑


行きつくす江南の春のひかり哉

貞室の句碑


これはこれはとばかり花の吉野

宗因の句碑


白露や無分別なるおきどころ

西鶴の句碑


本丸の古道うづむ馬酔木かな

季吟の句碑


まさまさとゐますが如し魂祭

素堂の句碑


目には青葉山ほとゝぎす初鰹

言水の句碑


凩の果はありけり海の音

出典は『都曲』。

鬼貫の句碑


にょつぽりと秋の空なる富士の山

芭蕉の句碑


夏草やつはものどもが夢乃跡

出典は『奥の細道』。

去来の句碑


湖の水まさりけ里五月雨

出典は『曠野集』(巻之七)。

丈草の句碑


大原や蝶の出て舞ふおぼろ月

出典は『炭俵』(巻之七)。

其角の句碑


稲妻や昨日は東今日は西

出典は『曠野集』(巻之四)。

嵐雪の句碑


梅一輪一輪ほどのあたたかさ

出典は『東遠農久』。

曽良の句碑


よもすがら秋風聞くやうらの山

出典は『奥の細道』。

惟然の句碑


別るるや柿喰ひながら坂のうへ

出典は『續猿蓑』

凡兆の句碑


ながながと川一筋や雪の原

出典は『猿蓑』

許六の句碑


苗代の水にちりうくさくらかな

出典は『篇突』。

支考の句碑


叱られて次の間に立つ寒さかな

出典は『枯尾花』。

史邦の句碑


菜の花や小屋より出る渡守

出典は『北の山』

千代女の句碑


朝顔につるべとられてもらひ水

也有の句碑


くさめして見失ふたるひばりかな

無村の句碑


絶頂の城たのもしき若葉かな

蓼太の句碑


世の中は三日見ぬ間に櫻かな

暁台の句碑


秋の山ところどころに煙たつ

士朗の句碑


たうたうと瀧の落ちこむ茂りかな

一茶の句碑


木曽山に流れ入りけり天の川

近世俳諧史を見るようだが、説明がないのは残念だ。

子規の句碑


下り舟岩に松ありつつじあり

出典は『寒山落木』(巻一)。

近代の句碑は子規だけだった。

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