一茶の句碑
元日やさらに旅宿とおもほへず
浄土宗専念寺の境内には、俳人小林一茶の句碑があります。一茶は寛政4年(1792年)専念寺住職の性誉(しょうよ)大和尚(だいかしょう)俳号五梅を訪ねてきました。一茶は和尚と同じ江戸の俳人二六庵竹阿の弟子だったことで厚遇を受けました。2年後の寛政6年(1794年)に再びこの寺を訪れて正月に詠んだ一句が 元日やさらに旅宿(はたご)とおもほへず 句碑は寺に残っている一茶の自筆を模写したもので、句意は「この宿ではいつもよいもてなしを受けたので旅の宿とも思えない気がする」というものです。
観音寺市観光協会 |
当寺ハ寛政年間俳人一茶ノ長期滞在セシ所ナリ 今其ノ自筆ノ一句ヲ模写拡大シテ碑ニ刻シ以テ往時ヲ追懐ス |
乙卯歳旦
於専念精舎
今日立春向寺門 々々花開愈清暾 入来親友酌樽酒 豈思是異居古園 元日やさらに旅宿とおもほへ(え)ず |
火を借し庵ははるかよ山桜 |
汁鍋に早乙女が笠のしづく哉 |
莚にはむしろ連也けふの月 |
一日はたづねて暮す頭巾哉 |