芭蕉の句
叡慮にて賑はふ民の庭竈
貞享年間(1673〜1687)に詠まれた句。
『庭竈集』冒頭の句である。
享保13年(1728年)10月、『庭竈集』(越人編)刊。
「高き屋にのぼりてみればとの御製の有がたさを今も猶」と前書きがある。
「高き屋にのぼりてみれば」は、仁徳天皇の御製とされる「高き屋にのぼりて見れば煙立つ民のかまどはにぎはひにけり」(『新古今和歌集』(巻第七)賀歌)。藤原時平の歌の誤伝である。
神明宮の句碑
| |
米穀店の句碑
|
| |
|
『芭蕉句選』、『風羅袖日記』には「賑ふ民や」とある。
東陽中学校の句碑
『俳諧一葉集』には「にぎはふ春の」とある。
山口県防府市の若宮神社に句碑がある。
芭蕉の句に戻る